クロセンブリ
心の余裕を持とうということで、この春は畑仕事の合間にワラビなどの山菜をとったりして遊んでいます。昔は大切な食材確保のための労働だったのでしょうが現代人にとってはレジャーの一つになってしまいました。
今朝、近所のおばさんと畑で会いました。逢引したのではなくたまたま出合ったのです。
しばし山菜談義になり、おばさんが先生、私が生徒の配役となりました。
教わったことは、「ワラビは、きれいに手入れをしてある場所にあまりいいのは出ない」
ということです。
雑草をも押しのけてどこにでも頭を出すワラビですが、出るたびにその頭を刈られていては強靭な地下茎も太ることが出来ないからでしょう。
話を本題にもどしましょう。
ワラビを探して歩いていると脇に生えているススキにとまっている黒い虫が目に入りました。はじめて見る虫だったのですが何故かセンブリという名が頭に浮かびました。
この頃いつも眺めている栃木県版レッドデータブックが怪しい。絶滅危惧種だったら大変だということで、慌てて家にとって返して目次を探しました。良く考えてみれば、センブリは植物の名です。○○センブリだとすると、○○を思い出さないと索引からは拾い出せません。電話帳ほども厚さのあるレッドデータブックの中から一つの虫の写真が見つかるでしょうか。
エイママよ。ぱらぱらとめくっていると意外と簡単に「らしき虫」にたどり着きました。
その名はヤマトセンブリ。これならかなり貴重な絶滅危惧種、だったのですが、よく読んでみるとかなり似通ったのが何種類かいるとのこと。
素人に同定は難しいらしいのですが、何となく特徴をたどるとクロセンブリかなというところに行き着きました。
とりあえず、バンビ農園の新人(本当は私のほうが新人ですが)としてその存在が確認されました。