遠路はるばる
かれこれ1ヶ月くらい前になりますが、夜、外出からの帰路、まもなく家に着くという所で路上に怪しい物体を発見しました。
交通量の少ない田舎道の特権です。他に車がいないのを確認し、10メートルほどバックして何 者かを見定めることにしました。
ヘッドライトに照らされ視界に入った瞬間はカメかと思っていました。カメは過去にも何回か拾ったことがあったので。
しかし今回の物体は違いました。
モクズガニです。それもかなりの大型です。
轢かれてしまっては可哀想と、おせっかいな私はこの子を車に乗せました。
丁度いいケースが有ったのですが入れ損なって床に落ちてしまいました。
そしてすばやい身のこなしでダッシュボード下の隙間に入ってしまいました。
隙間で踏ん張ると相当の力があるようで引っ張り出せなくなってしまいました。
その晩は車中泊してもらって、翌朝見にいくとトランクルームにいて難なく捕獲できました。
その後我が家で1泊2日して川に返しました。
生態を調べると、河口付近で繁殖して川をさかのぼる習性のようです。
とすると、那珂川の河口付近からここまで上ってきたことになりますが、直線距離でも70kmほどあります。
魚のようにすいすい泳ぐわけではないですから、堰を越え罠をかいくぐり、こんな里山まで歩いてきたのでしょうか。
聖地巡礼の習性か?と思わず夢想してしまいました。