日本野鳥の会 栃木県支部主催 備中沢探鳥会のお知らせ

今年で3年目になる、備中沢探鳥会のご案内です。
野鳥の会会員でなくても参加できます。鳥の観察をしながら、備中沢というところがどういう所なのかを多くの方の見ていただきたく思います。

<備中沢秋の探鳥会>
日時     2009年11月7日(土)
集合時間   AM9時 (12時解散予定) 
集合場所   那珂川町 和見集会所
担当     高松(健)、伊吹 
備考     沢の中を歩くので長靴を用意してきてください。

* 雨天の場合は中止となります。自由参加ですので自己判断でお願いします。

備中沢の話      
      「備中沢」は、十年ほど前までは地元でもその名を知る人はほとんどいない里山の間を隠れるように
して流れる小さな沢でした。
切り立った崖に囲まれているため、人為的改変から免れることができた多くの動植物がひっそりと暮らす
美しい沢です。八溝県立自然公園の中にあります。
     
この名前を一躍世間に広めたのはその自然度の高さでも景色の美しさでもありませんでした。
     
      ある日降って湧いたように「備中沢」に県営の産業廃棄物最終処分場の計画が発表されたのです。
     そのときから「備中沢」は県にとっては<建設予定地>、地元住民にとっては<反対運動の対象>、一部の
利益を享受できる人達にとっては<金の成る木>の別名として喧騒の只中に放り込まれてしまったのです。

事の発端は、北に3キロ程のところにある「北沢」という沢で起こった不法投棄事件でした。
(平成2年に起きた事件で、不法投棄量1.2万立米〜3.5万立米といわれている)

この不法投棄物を撤去するために、至近距離にある「備中沢」に80万㎥を埋め立てることの出来る
県営管理型最終処分場を造るというのが「県」の構想でした。処分場の建設目的は不法投棄物の撤去処分費用を
この処分場の経営利益で賄う為というものでした。

これに苦渋をもって合意、要請したのが「町」ということになっています。
「住民」がほとんど出てこないここまでの経緯にも多くの問題点が有ると我々は考え訴えているのですが、
多くの公共事業に見られるように、行政は横車を押すようにこの計画を推し進めています。

 「備中沢」ではすでに3回の環境アセスメントが行なわれています。
一つ目は、県の行なった適地性を見るためのアセスメント(適地アセス)
二つ目は、県の行なった事業アセスメント
三つ目は地元住民が専門家の協力を得て行なっている「住民アセスメント」です。

事業主である県は、アセス業者に調査と評価を発注するわけですが、果たしてアセス業者が依頼主の
事業計画を妨げるような評価を出す事などあるのでしょうか。結果は案の定でした。
「町の中心部」にあり、「観光スポット」に囲まれ、これほどの「自然度」を保った備中沢が「処分場適地」
とされたのです。

このような不合理に対し自分達が自分達の眼で見て環境影響評価を出そうと言うのが「住民アセス」です。

お金も時間も知識も乏しい私達にどれほどのことが出来るのかわかりませんが、高松健比古氏をはじめと
する専門家諸氏の協力を得て、この「備中沢」の自然がゴミ捨て場に変えていいものではないということを
確認するために調査を続けています。

現在は、月例で毎月末に一回鳥類の調査を行なっています。ご協力いただける方がいましたら日程の連絡を
差し上げたいと思います。連絡をお待ちしております。


備中沢処分場問題のきっかけとなった「北沢」について少々説明させていただきます。

北沢の話

    
人間の社会は、いつの頃からか、たくさんのゴミを出さなくては成り立たなくなってしまいました。

そんなゴミがコストのかからない行き先を捜しているうちに、ゴミの不法処理(投棄)がお金に成るようになってしまいました。*(現法を遵守し適正に処理されれば全ての問題が解決するわけでは有りません。このような行為ですら問題を先送りするための泥縄技術であるといえます。例えばゴミの焼却や管理型処分場)

各地、各時代で起こったトラブルを追いかけるようにして法が整備されてきましたが汚染された現場は全国各地に散在しています。

19年前、那珂川町(旧馬頭町)でも大量の不法投棄がありました。
場所は、今回の探鳥会のコースとなっている備中沢の北方3キロほどの所にある「北沢」と呼ばれる小さな沢です。

「北沢」は一昔前までは谷津田として利用されていました。
機械化農業が普及するにつれ、このような条件不利地は休耕が進みます。
跡地は植林されたり、そのまま放置されるところもあります。
「北沢」は最終的にゴミ捨て場(不法)として選ばれてしまいました。

この事件をめぐり、住民、町、県が話し合う中、なぜか県営処分場建設とこの問題がリンクしてしまうのです。
その後、町の建設要請(住民の総意ではない)を受け、県行政は、不法投棄現場の汚染拡大の安全対策をすることもなく、その危険性を回復するには県営の管理型最終処分場建設しかないという説明を繰り返し、事業計画を推進してきました。

私たちは、なにか騙されているような気がしてなりません。

先般、19年目にして県は「北沢地区汚染拡大未然防止対策」をすると発表しました。
「何故19年もたってから」と、私たちが疑問を抱えて県の説明を聞けば、それは
「ブルーシートのようなものを被せて、周りに排水路を成形する」というものでした。
これに対し、「今頃になってこんな安易な対策をする意味があるのか」という住民の意見が多数ありました。
2度目の説明会で県は「ブルーシートはやめました。側溝を成形するだけにします。」

説明を聞いていた住民一同は唖然でした。

北沢にはたいしたものは埋まっていないのだろうか・・・。
住民のことを心配しての対策ではないのではないか・・・。
とってある予算を消化したいだけなのかもしれない・・・。 疑念は更につのるばかり。

私たちの疑念の拡大を未然に防止して欲しいものです