本当に雨の少ない日が続いています。
備中沢のカクレ池の水も干上がっていました。
下流部の棚田ではすでに稲刈りは終わっていました。
今年はコンバインも傷まずに快適な稲刈りだったのではないでしょうか。
写真は天日干しの田んぼです。
バインダーで刈った稲を、竹で作った「ハッテ」という柵に掛けています。
毎年出現する「藁ぼっち」が里山の風景を演出してくれます。
本当のスローライフの名残がここにはあるような気がします。
さて今回の調査ですが、夏の鳥と冬の鳥の端境期で鳥の写真は余り取れませんでした。
唯一写真らしく撮れたのがこの一枚。
キセキレイです。
この鳥も随分数を減らしているようですが備中沢では数番(つがい)が確認されています。
代わりにと言っては何ですが、植物、昆虫、キノコはたくさん見られました。
順に紹介していきます。
<植物>
草本ではシソ科の花が色々見られました。
似たような花があるので現場では分からなくなっていましたが写真で再確認できました。
アキノタムラソウ(アキギリ属)
ヤマハッカ(ヤマハッカ属・・ハッカ属ではないので香りは有りません)
クルマバナ(トウバナ属)
イヌトウバナ(トウバナ属)
キバナアキギリ(アキギリ属)
シソ科は以上にします。
マツカゼソウ(ミカン科)葉の並び方が大変美しい。(主観ですが)湿った林床に生えます。
ツチアケビ(腐生ラン・・ナラタケの菌と共生するといわれています)赤く色づいた実生はとにかく目立ちます。
ミゾソバ群落(タデ科・・この時期沢筋の明るいところはミゾソバ一色です。セイヨウミツバチがたくさん訪花していました。)
マムシグサ(サトイモ科テンナンショウ属・・目立つのでついシャッターをきってしまいます)
コシオガマ(ゴマノハグサ科・・棚田沿いの山側のがけにへばりつくように咲いていました。)
木本で葉こんなきれいな実をつけるツリバナという木が有りました。
今年はコナラ等の実(ドングリ)も豊作で鳥たちにとっては良い年のようです。
<昆虫>
蛾の幼虫(毛虫ですね)は嫌いな方も多いと思いますが、そのデザインは眼を引くものが多いです。間、嫌がらずに見てみてください。
ヒメシロモンドクガ・・ネムノキにいました。民芸品の玩具に似たようなのがありませんでした?
フクラスズメ(若齢幼虫)・・カラムシにいました。齢を重ねるともっと派手になります。過去のブログ参照
ウストビイラガ・・アワブキの葉裏にいました。まるでハコフグかエイの仲間のような肢体ではありませんか?
ムラサキイラガ?・・これもアワブキのは裏にいました。
並べて「ハイ・チーズ」
その他昆虫類。
ウラナミシジミ・・南方系のシジミチョウ。子どもの図鑑によるとこの辺は土着地ではないそうです。温暖化で北上している可能性はあります。
オオアオイトトンボ
カツオゾウムシ・・今は台所か消えてしまったあの懐かしい鰹節に、似ていますね。
スズバチ
ミドリヒョウモン?似ているのが多くてなかなか種名がはっきりしません。
マルカメムシ?・・普通は地味な緑がかった色なのですが、別種かもしれません。
<キノコ類>
キノコのシーズンですが少雨のため発生は遅れているようです。
それでも沢沿いは湿度が保たれているので色々見られました。
何種類か紹介します。
ハナサナギタケ(冬虫夏草といわれるものです。土中の蛾のサナギから生えていました。)
以上、半日歩けばこんなにたくさんの生き物に出会える生き物の宝庫<備中沢>から、
聖、仏陀、妖精(セイブツタヨウセイ)の一部を紹介しました。