飛行機雲

私が子供の頃、(なんと半世紀前のことですが)
まだ自動車も珍しく、飛行機などなおさらでした。

ゴミ問題のうるさくない時代、セスナ機で空から商業広告をばら撒くなんていう
宣伝方法も許されていました。
私達子供は、上を見上げたままビラ撒き飛行機の飛んでゆく方向に一斉に走ったものです。
それでもたいした事故がなかったのですから本当に自動車も少なかったんですね。
何枚拾うかが子供たちの勝負です。

飛行機雲も珍しくて、空に一直線の雲の線ができると、皆で「飛行機雲だーー」
と、ずっと眺めいていたものでした。

そして50年後。

自動車の多さは都会に住む方なら嫌というほどご存知でしょう。
空も大変です。
ここは、航空機用の電波灯台が近くにあるとかで、日常空に飛行機の姿が見えないことがありません。
幸いかなりの高空なので音には悩まされませんが、この空を見ると少し悲しくなります。
きれいな空に「×、×、×」と落書きしているのは?
私達、です。