オナガサナエvsシオカラトンボvsヤブカラシ
自然界の動植物の熾烈な生存競争、これを競争と表現するのは人間の思い込みかもしれませんね。
ともかく日常的に繰り広げられる、そんな光景も意識して見ようとしないと見落としてしまいがちです。(見たくもないという人もいるかもしれませんが。)
私はこれを面白いと感じてしまうので、つい見てしまいます。
もし共感される方がいたら見てください。
<オナガサナエvsシオカラトンボ>
オナガサナエはそれほどたくさんいるトンボではなく、実は私もこれが人生2回目の出会いでした。
ジャガイモ堀をしているときに、耕運機のシフトレバーにとまっていました。
これを見て、これがオナガサナエだと分かるようになった自分に結構満足したりしていました。
と、その瞬間。目の前のオナガサナエが殺気を感じたかのようにビュッと高く舞い上がりました。そして上空で何かとぶつかるような“バシッ”という音が聞こえ、ガサガサという音と共に何かが地面に降りてきました。
落下点には絡み合った2匹のトンボがいました。
絡み合っていたのは先ほどのオナガサナエとシオカラトンボでした。
私はてっきりオナガサナエがシオカラトンボを捕まえたのだと思い込んでいました。
けれど近くによってみて見えてきた光景は逆でした。
今、友達になったと思ったばかりのオナガ君はそこらの馬の骨のシオカラ君のご飯になっていたのです。
「アー。も少し友達でいたかった。」これも思い込みの一種なのですが、なんとも短い付き合いに、ただ呆然となったのは事実なのでした。
<シオカラトンボvsヤブカラシ>
こんな、私にとって仇のような存在になってしまったシオカラトンボが惨めな姿になっているのを目撃しました。
写真を見ればお分かりと思いますが、シオカラトンボがヤブカラシのツルに巻きつかれて飛べなくなってしまったのです。
おそらく、ヤブカラシのそばで夜を過ごしていたシオカラトンボの羽に一晩の間に巻きひげが絡んでしまったのでしょう。
二巻きもしているから巻きひげの動きは結構早いものだということが分かります。それも結構きつく巻きついています。
写真をとった後、羽を痛めないようにツルをほどいてやりました。
やっと飛べるようになったシオカラ君は縄張りを張っていた別のシオカラトンボからすかさず攻撃を受け、よたよたと飛び去っていきました。
自然界で生きてゆくことは本当に大変なことなのです。
「何かの餌になるということが、それもその生き物の務めである」というような世界なのですね。