遠路はるばる

かれこれ1ヶ月くらい前になりますが、夜、外出からの帰路、まもなく家に着くという所で路上に怪しい物体を発見しました。
交通量の少ない田舎道の特権です。他に車がいないのを確認し、10メートルほどバックして何 者かを見定めることにしました。
ヘッドライトに照らされ視界に入った瞬間はカメかと思っていました。カメは過去にも何回か拾ったことがあったので。

しかし今回の物体は違いました。
モクズガニです。それもかなりの大型です。

轢かれてしまっては可哀想と、おせっかいな私はこの子を車に乗せました。
丁度いいケースが有ったのですが入れ損なって床に落ちてしまいました。
そしてすばやい身のこなしでダッシュボード下の隙間に入ってしまいました。
隙間で踏ん張ると相当の力があるようで引っ張り出せなくなってしまいました。
その晩は車中泊してもらって、翌朝見にいくとトランクルームにいて難なく捕獲できました。





その後我が家で1泊2日して川に返しました。
生態を調べると、河口付近で繁殖して川をさかのぼる習性のようです。
とすると、那珂川の河口付近からここまで上ってきたことになりますが、直線距離でも70kmほどあります。
魚のようにすいすい泳ぐわけではないですから、堰を越え罠をかいくぐり、こんな里山まで歩いてきたのでしょうか。
聖地巡礼の習性か?と思わず夢想してしまいました。

 ウラギンシジミの幼虫今が旬です。

あちこちにはびこっている「クズ」が花を咲かせる時期なっています。
咲きながらぼろぼろと花を落としてしまうのであまり愛でる対象でもないようですが、フジに似た感じで色はきれいです。
この花がクズの蔓にぶら下がっていたら顔を近づけてよ〜く見てみてください。
運がよければこんな幼虫が見つかるかもしれません。

花(蕾)を食べているせいか、色が花とおんなじなので注意して探さないと見つかりません。
「いる」、と思って探すのがコツです。
普通のイモムシとは一線を隔した体型ですが、この2本の角のような物が有る方がお尻で、反対側が頭になるようです。
この角のような物、ちょっと遊べるので試してみましょう。
身体をつついたり、何かの刺激があると、この先からぽんぽんのようなものを出して振り回します。
瞬間的なのですが何とか写真に収めました。

外敵を威嚇するためにこのような機関を備え、こんな行動をするといわれていますが、珍奇です。
アゲハチョウなどは臭角と呼ばれる臭い角を出しますが、こちらはびっくりぽんぽん型です。
名前は分かりません。
こんなことをして遊んでいるうちに、蛹になる前段の前蛹という姿に変わりました。
この段階でもぽんぽんを出すようですが、あまり遊ぶとかわいそうなので試していません。

まもなく蛹になり年内に羽化して成虫で冬を越す習性です。

山の手入れをする人も減り、クズがどんどん勢力を広げている今、この子達にとっては「我が世の春」の時代になりつつあるのかもしれません。

葉っぱのあるキュウリ

猛暑お見舞い申し上げます。
猛暑に加えて、雨の無い日が続いていましたが、一昨日やっとまとまった雨が有り畑も息ついたところです。
こちらの身体の方はたまった疲労で戦意喪失状態ですが。

ちょっと前ですが面白いキュウリが採れたのでお披露目します。

キュウリ本体から葉が出ています。
どのくらいの頻度でこんなことが起きるのか知りませんが、百姓暦25年で確か2回目くらいかと思います。

   

シジミ蝶幼虫飼育2題

今春飼育してみた2種のシジミ蝶が羽化したので御紹介します。

ウラゴマダラシジミ
幼虫はイボタノキというやや湿地性の潅木の葉を食べて育ちます。
見つけたときにはけっこう大きくて飼育が楽そうだったので持って帰りました。
4月29日

5月6日には蛹になりました。

5月23日に羽化です。

蝶の標本を作る趣味はないので写真を撮ったら元気なうちに放蝶します。
農園内にあるイボタノキの葉の上にそっと置きました。



ミドリシジミ
幼虫はコナラなどの葉を食べて育ちます。
農園の周りにもたくさんあるコナラですが、成虫はいつも高い樹の上の方を飛んでいてなかなかその美しさを眼にする機会がありません。
今回はたまたま低いところでこの幼虫を見つけたので家にお連れしました。家で羽化してくれれば間近で見られるという魂胆で。
この幼虫もほぼ終齢でした。5月5日


5月7日に蛹(前蛹?)になりました。

5月29日に羽化しました。

これはたぶん♂なので翅を開いてくれれば表のきれいな金属光沢が見えるのですが、無理に開いて鱗粉が落ちてもかわいそうです。
さっさと窓を開けて放蝶しました。「さよなら〜」

 ビニールハウスは昆虫トラップ

仕事柄、苗の栽培といくつかの品目に限ってビニールハウスを使っています。
バンビ農園のビニールハウスはかなり自然度が高い(草ぼうぼう)ので、多くの虫たちが「良さそうな所だな」と集まってきます。
昆虫は明るいところへ向かう性質と、高いところへ行きたがる性質が強いので、ビニールハウスの天井の隅には多くの昆虫が集まります。
言ってみれば昆虫トラップ状態なのです。
多くはハエや蚊、アブ、ハチなどですが、たまには蝶やトンボも入ってきます。
ここ数日は、なかなか自然状態では捕まらない美麗種が入ってきたので捕獲して写真を撮らせてもらいました。


アオスジアゲハです。

飛ぶのが早くて、野外で捕獲するには吸蜜中くらいしか狙えない蝶です。
触ると燐粉が落ちてしまうので汚い捕虫網の中で撮らせてもらいました。

クロスジギンヤンマ

こちらは網が手近になかったので手づかみです。
これまた汚い軍手で失礼します。
こんな美しいトンボに触れるだけでも幸せな昆虫少年の成れの果て、です。

いずれも写真撮影後放虫(?)いたしました。

飼い主もネコもヘビが好き?

うちのネコ(マル♀)は、相変わらず獲物を部屋に持ち込んできます。
先日はシマヘビでした。

捕まえてきたヘビに首を巻かれて楽しんでいるのでしょうか。

一方、飼い主の方も・・。
今年はマムシが多いのか今週になって2匹も見ています。
殺すのは性でないので、通常スルーすることにしているのですが、2回目は家の敷地内でした。
子供がかまれても後悔するだろうと、捕獲して退去願うことにしました。
左手でつかんで、右手で撮影していますが、結構危険です。(良い子は真似しないでください)

つかむ位置がもう1センチ下だと完全にかまれます。
このピンポイントをはずさなければ毒牙はこちらに届きませんが、やはりそれでも恐怖はあります。

ネコがマムシをかまってかまれなければ良いのですが。

 春を感じさせる1ショット

3月は農作業が始動して、なかなか慣らし運転が終わらない身体にてこずっていました。
せめて月1を目差していたブログも抜けてしましました。

昨日は春野菜の定植、夏野菜の苗作り、ウリ類の種まきなども一応めどがついて、やや後手から抜け出したと感じているところです。
(本当はまだ「やらなくてはいけない事リスト」はびっしりなのですが。)

数日前、畑へ行く道路にミヤマセセリを見かけました。
枯葉にまぎれてしまうような地味な蝶ですが、春を告げる使者かのように今の時期だけ出現します。

2匹が追いかけっこしていたので求愛行動と思われます。
珍しくピントが合ったので、「農園の自然」春一番のショットとしてアップします。